微生物グループ

微生物は、ヒトに脅威と恩恵をもたらす生き物です。微生物とうまく付き合うためには、微生物を良く知ることが大切です。
私たち微生物グループは、教育・研究・社会貢献を通じて微生物に関する知識や技術、そして知ることや考えることのおもしろさと大切さを
学生や食品製造従事者、地域住民に伝えていくことを活動の目的としています。

教員紹介

微生物グループは現在、松永藤彦と稲津早紀子の教員2名で活動しています。

  • 松永 藤彦教授

    • 専門分野・・・食品微生物・殺菌理論
    • 所属学会・・・日本食品微生物学会・日本防菌防黴学会・ 極限生物学会・日本理科教育学会
    • 担当科目・・・食品微生物学・殺菌技術・微生物実験I・殺菌演習・ アセプティック飲料製造実習・微生物実験II・ 卒業課題研究

    皆さんは微生物と食品との関係について何を思い浮かべますか? 微生物を活かして作る食品もあれば、安全のために殺菌や増殖制御が必要な食品もあります。 37億年ともいわれる歴史を持つ微生物とどう付き合ったら良いのか、一緒に学んでみませんか?

  • 稲津 早紀子准教授

    • 専門分野・・・食品微生物・食品衛生
    • 所属学会・・・日本食品微生物学会・日本理科教育学会
    • 担当科目・・・生物学・食品衛生学・微生物実験I・微生物実験II・ 卒業課題研究

    この世界は細菌やウイルスなど目には見えない小さな生き物、「微生物」で溢れています。生きていく上でも、食品業界を目指す上でも、彼らをよく知りうまく付き合うことはとても大切です。「微生物」という生き物の驚異と恩恵、「微生物」という学問の面白さと奥深さを一緒に学び、体感しましょう!

教育

私たちは教育において、単なる知識・技術の詰め込みではなく、知識・技術を活用できる人材の育成を目指しています。「覚えること」ではなく、「理解すること」に重点を置いた学びを展開しています。
1年次には「生物学」「食品衛生学」「食品微生物学」が開講され、生き物や微生物の基礎、ヒト・微生物・食べ物の関わりを学びます。また「微生物実験Ⅰ」では講義で身につけた知識を活かしながら、微生物の取り扱いや制御に関する基本的な技術を修得します。1年次の「殺菌技術」と2年次の「殺菌演習」では、包装食品の製造において重要な加熱殺菌理論について学びます。また、「微生物実験Ⅱ」では、微生物に関するより専門的で幅広い知識の修得を目指します。
学内、学外において食品業界に在籍する社会人を対象とした講習会の講師も務めています。

【2023年度の実績】

外部講習会等

  1. 1)松永藤彦「殺菌理論に基づく加熱殺菌条件の設定と殺菌値管理」テックデザイン オンライン講習会(2023年5月)

研究

安全安心な食品作りには、作業従事者の衛生管理に関わる知識と技術の充実が欠かせません。私たちは、食品製造に関わる作業従事者一人一人の微生物学的リスクに対する意識変化を目指し、研究に取り組んでいます。研究成果は公にし、食品業界や消費者へ還元しています。
近年は、食品製造現場で環境調査(浮遊菌検査・塵埃検査・拭き取り検査など)を行い、微生物汚染状況の把握と一般衛生管理の改善に取り組んでいます。また、変敗原因菌の性状解析を行い、変敗防止に役立つ知見を提供しています。HACCPプランの立案や科学的検証に関する研究、大量調理に携わる作業従事者の意識改革などにも取り組んでいます。

【2023年度の実績】

学会発表

  1. 1)林宏樹、小山光美、佐野真理子、松永藤彦、稲津早紀子「家庭科教育✕データサイエンスで培う素養の一考察」第21回統計・データサイエンス教育の方法論ワークショップ(2024年3月)

学術論文

  1. 1)稲津早紀子、松永藤彦「大量調理施設従事者研修における参加体験型学習の試み」日本食品微生物学会雑誌 40(3),81-86(2023年)
  2. 2)稲津早紀子、松永藤彦「カレーの調理過程および保存環境における細菌汚染状況(査読付)」東洋食品工業短期大学紀要 第7号(2024年2月)
  3. 3)松永藤彦、稲津早紀子「アセプティック飲料製造実習を核としたカリキュラム展開〜食の安全を担う人材として成長できる実習〜(査読付)」東洋食品工業短期大学紀要 第7号(2024年2月)

社会貢献

私たちは、私たちの知識と経験を多くの人へ還元すること、知ることのおもしろさや大切さを多くの人に伝えることを目的として活動しています。
2016年度から園児や児童、地域住民を対象に体験型学習、「科学あそび」を提供しています。これまでに手洗い効果の検証、顕微鏡観察、納豆の観察と製造、梅干しの抗菌効果など、様々なプログラムを立案・実践してきました。これからも参加者にとって何かを考えるきっかけ、何かに気づくきっかけになるような催しを実施していきます。

【2023年度の実績】

科学あそび・体験型学習

  1. 1)稲津早紀子、松永藤彦「のぞいてみよう!顕微鏡」宝山保育園にて(2023年5月)
  2. 2)稲津早紀子、松永藤彦「納豆を調べよう」東洋食品工業短期大学にて(2023年8月)
  3. 3)稲津早紀子、松永藤彦「考えよう!食品添加物」公益施設ピピアめふにて(2023年8月)
  4. 4)稲津早紀子、松永藤彦「手洗いを考える」認定こども園もみの木千里保育園にて(2023年8月)
  5. 5)松永藤彦、稲津早紀子「保存食・防災食を試食しよう!」公益施設ピピアめふにて(2024年1月)

依頼授業

  1. 1)稲津早紀子、松永藤彦「手洗い教室」松尾台小学校にて(2023年6月)
  2. 2)稲津早紀子、松永藤彦「手洗い教室」六瀬幼稚園にて(2023年9月)
  3. 3)稲津早紀子、松永藤彦「手洗い教室」猪名川小学校にて(2023年11月)
  4. 4)稲津早紀子、松永藤彦「手洗い教室」宝塚仏光保育園にて(2023年11月)
  5. 5)稲津早紀子、松永藤彦「手洗い教室」多田東小学校にて(2024年1月)

イベント参加

  1. 1)松永藤彦、稲津早紀子「遊んで学ぶ!防災体験」公益施設ピピアめふにて(2024年1月)

雲雀丘学園中学校・高等学校探求プロジェクト参加

  1. 1)松永藤彦、稲津早紀子「食品にひそむ微生物を探せ!」東洋食品工業短期大学にて(2023年12月)

お知らせ

2024年3月18日(月)松永藤彦「包装食品における変敗原因微生物の特徴と加熱殺菌による微生物制御」テックデザイン 株式会社テックデザインの講習会にて、包装食品の変敗事例と再発防止策、加熱殺菌条件などを解説します。詳しい情報とお申し込みは下記URLから。
https://www.tech-d.jp/seminar/show/7009

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