機能面からみた食品容器(3)
[2007年02月01日]
学科長 青山 好男
2)取り扱いの利便性
食品容器の役割としては、食品の製造、運搬、保存などにおいて取り扱いを非常に便利にするというものがあります。コーヒーの入ったコップと缶詰を考えるとよく分かります。コップでは運搬の途中でこぼれたりします、缶詰などの容器入りではこぼれることはありません。
缶詰が発明されてから60年後に初めて缶切りが発明された。それまで缶詰は、オノとカナヅチで開けられていました。大変苦労したであろうことは容易に推測されます。缶詰が軍事用であったり、南極横断に際してなどきわめて非常食という意味合いが強かったことが分かります。缶切りが登場するまでは缶詰食品が日常的に利用されることは少なかったと思われます。少し年配の方には、ジュース缶に穴を開ける簡単な器具が蓋のところに付いていたのを覚えておられると思います。その後イージーオープン蓋が普及し、それを契機として飲料缶が手軽に飲用されるようになり、今日の隆盛をみるに至りました。
このプルトップ蓋はいわば缶切り機能を容器そのものに備え付けたことになります。これからもさらに開けやすい蓋が開発されていくであろう。特に高齢者社会、開けやすさと密封性能の両方を兼ね備えた。必要に応じて、器具が発明され、その器具の発明で利用されやすくなります。
最近ではレトルトパウチ食品を利用する消費者も多くなってきましたが、電子レンジの普及から手軽に電子レンジで加熱したいという要望にこたえた容器が開発されている。
そのまま加熱して、中身の圧力が高まったところで隅にもともと開けられていた穴から蒸気が抜けていくというものです。これなどはきわめて高い利便性の要望にこたえたものといえるでしょう。

電子レンジ加熱対応のレトルトパウチ





