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トップ > 研究報告書 > 第21号(1994-1995) > 高圧処理した温州ミカン果汁保存中における揮発性成分の変化

高圧処理した温州ミカン果汁保存中における揮発性成分の変化

(著者:隅谷 栄伸,末兼 幸子,中谷 文,達家 清明)

保存のための高圧処理が温州ミカン果汁の香気に対してどのような影響を及ぼすかについて調べるため,プラスチックボトルに充填した温州ミカン新鮮果汁を400Mpaで10分間処理後0℃,25℃及び40℃に保存し,8週間までの香気成分をGC-MSで分析した.40℃で保存したプラスチックボトル詰の加熱殺菌温州ミカン果汁を比較試料とした.香気成分の捕集は連続蒸留抽出(SDE)法とダイナミックヘッドスペース(DHS)法の2つの方法によった.

SDE法によって得られた揮発性成分はシリカゲルカラムクロマトグラフィーで炭化水素と含酸素化合物の2つのフラクションに分画した.この2つのフラクションの揮発性成分はキャラピラリーGC-MS分析によって分析した.他方,DHS法でテナックスTAに吸着させたヘッドスペース揮発性成分は熱脱着法によってGC-MSキャピラリーカラムに導入し,分析した.

ヘキサナールとρ-シメンが加熱殺菌処理された果汁と比較して,高圧処理直後の高圧処理果汁で顕著に増加した.ヘキサナールは不飽和脂肪酸の酸化的酵素開裂で生成する揮発分で,高圧果汁の緑葉の香りあるいは新鮮さに寄与していると思われる.しかしρ-シメンは良い香りに寄与すると言えない成分である.その他の成分については高圧処理果汁と加熱殺菌果汁との間に特に有意な差は見られなかった.

キーワード:揮発性成分,温州ミカン果汁,高圧処理,連続蒸留抽出法,ダイナミックヘッドスペース法,キャピラリーガスクロマトグラフ-質量分析.

東洋食品工業短期大学・東洋食品研究所研究報告書,21,91-104,(1996)

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